加齢臭が出てくる皮脂腺とは、どのようなものですか?
加齢臭の正体は「ノネナール」というにおい物質であり、皮脂腺の中で脂肪酸のひとつ・パルミトレイン酸と過酸化脂質が結びつき、酸化・分解されることで発生します。
この加齢臭が出てくる皮脂腺は、どこにあるどんな器官なのか、よく知らないという方は多いのではないでしょうか。
皮脂腺は、汗を出す「汗腺」と混同されやすいですが、両者は存在する場所も機能も全く異なります。
皮脂腺は名前の通り皮脂を生み出すための器官です。
「脂腺」とも呼ばれ、真皮層の、毛根を包んでいる毛包(毛嚢)の中に存在します。
毛穴の入り口近くに付属する袋のようなイメージです。
トリグリセリド、スクワレンなどの油分から構成されていて、成人では毎日1~2g程度の皮脂を生成、分泌しています。
分泌された皮脂は、汗と混じって「皮脂膜」となり、皮膚や毛髪を覆うことで保護・保湿の役割を果たします。
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皮脂腺が集中する脂漏部位は臭いやすい?
皮脂腺は、無毛の手のひら、足の裏には存在せず、それ以外の全身にありますが、中でも特に数が集中する箇所があります。
それは、いわゆる「肌がべたつきやすい場所」、脂漏部位と呼ばれるところです。
最も皮脂腺が多いのは頭部で、1㎠あたりおよそ900個、次に多いのが顔のTゾーンと呼ばれる額~眉間~鼻~顎の辺りで400個程存在しています。
続いて胸元、背中、腋の下となっており、同じ場所でも中心部ほど皮脂腺が集中します。
つまり、全身で最も皮脂腺が多いのは頭のてっぺんで、加齢臭も、下半身よりは上半身から臭いやすいと考えられます。
皮脂腺が影響する体臭は、加齢臭だけではありません。
ちょうどいい皮脂量で健康な肌は、常在菌のバランスが良く、弱酸性の状態です。
しかし、過剰な皮脂や間違った肌ケアは常在菌バランスを崩し、肌がアルカリ性に傾きます。
すると、皮脂を分解する酵素・リパーゼが減少して皮脂が毛穴に詰まりやすくなり、老廃物の嫌な臭いを発生させてしまうのです。
加齢臭ケアでは皮脂の取り過ぎにも注意
皮脂が過剰な状態は、もちろん加齢臭にとってもマイナスと考えられます。
皮脂分泌量そのものは、20代をピークに少しずつ減少していきますが、今度は加齢により、皮脂腺の中の脂肪酸や過酸化脂質が増え始め、加齢臭を起こすようになるのです。
皮脂に関係するホルモンバランスや、普段の生活習慣の違いから加齢臭の強さはそれぞれですが、「まさか」と思わずに、皮脂腺のケアにも注意したいですね。
皮脂腺が多い箇所の清潔を保つことは大事ですが、むやみに何度もシャンプーや洗顔をしたり、強くこすったりするのは逆効果です。
本来必要な皮脂まで取り除かれて、肌はさらに皮脂を分泌し、体臭が強まる可能性があります。
入浴は湯船に浸かって1日1回、洗顔は1日2回で十分です。
加齢臭にいい石鹸やシャンプーを選ぶ時には、刺激が強すぎず保湿に問題がないかどうかも、気にしてみてください。
また、体の中から皮脂腺の状態をケアするには、抗酸化成分が豊富な加齢臭サプリを利用するという方法があります。
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この記事を読まれた方にオススメの情報5選
自分の加齢臭には慣れてしまい判断が難しいですが、臭いやすい耳の裏をこすって嗅ぐ、枕や洋服の臭いを確認する、体臭チェッカーで計測するなどの確認法があります。一番いいのは身内に確認して自分からケアしておくことです。
加齢臭が気になりはじめたら、まずはお風呂の入り方を見直しましょう。お風呂に入った際には、湯船にしっかり浸かり、皮脂腺の多い部分を丁寧に洗い、対策グッズも賢く利用するのがポイントです。
加齢臭にいいツボがあります。皮脂分泌や自律神経、老廃物の排泄のサポートなど、原因にアプローチして臭いを対策できる可能性があります。手や顔、足裏など、休憩時間や入浴中にツボ押しの習慣をつけましょう。
冬は汗が気にならない分、清潔への意識が薄まること、臭いのある汗が出やすいこと、乾燥による皮脂分泌によって、加齢臭リスクが高まる季節です。入浴や服装での工夫のほか、サプリでのサポートがおすすめです。
加齢臭は不快なほどに悪化させないこと、抑えていくことが大切です。入浴や洗濯、消臭など清潔をより意識し、加齢臭を悪化させる汗臭に注意しましょう。発生そのものを減らすには、健康を意識した生活習慣を送りましょう。