加齢臭の増加に繋がりがちな汗臭の対策方法は?
加齢臭は40代以降の方で強くなりがちな体臭ですが、さらに広い世代で発生し、体臭全体を強めてしまうのが「汗臭」です。
ただし加齢臭と違って、汗そのものは無臭ということをご存知ですか?
汗臭いにおいは、皮膚に放置された汗が汚れとなり、これをエサにした常在菌が繁殖して作り出すにおい物質なのです。
そのため、汗をかいてもすぐに拭き取って清潔にすれば、汗臭くなる心配はありません。
ただし、汗臭さが強まりやすいケースが、2つ存在します。
まず1つ目は、アポクリン腺からの汗の臭いです。
汗腺には、全身に存在する「エクリン腺」と、腋や耳、乳首などに集中する「アポクリン腺」の2種類があります。
エクリン腺からの汗は先述の「においのない汗」ですが、アポクリン腺からの汗には脂質やタンパク質が多く含まれていて、皮膚の常在細菌の格好のエサになります。
そのため、よりキツい体臭が起こりやすいのです。
アポクリン腺は、アジア人には比較的少なく、欧米人や黒人ではより多く存在します。
外国人の体臭が強く感じられるのは、この違いのせいなのです。
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汗腺機能が低下して汗に臭いが生じる理由
汗臭さが強まりやすいもうひとつのケースは、汗腺機能が低下している場合です。
汗は、汗腺の中の「分泌部」という場所で、血液を原料に作られます。
まず、血液から赤血球を取り除いた「血漿(けっしょう)」が作られます。
これが皮膚表面に届くまでの間に、血漿内に残っているミネラルなどの成分が体内に吸収され、その残りの液体が汗となって排出されます。
こうして汗の99%は水分となります。
汗腺では、栄養分を吸収するための大切な「ろ過機能」が働いているわけです。
しかし汗の量そのものが多過ぎたり、汗をかく機会が少なすぎて汗腺機能が低下していると、ろ過機能がうまく働かず、様々な成分が残った汗、つまり粘り気のある「嫌な汗」「悪い汗」をかいてしまいます。
水以外の成分が多いため臭いが発生しやすく、加齢臭を強める要因になります。
さらにはミネラルが排出されてしまうため、疲労や熱中症の原因になる可能性もあります。
汗腺機能はどうすれば高められる?
汗のろ過機能は、汗をかけばかくほど高まる性質があります。
例えば運動をたくさんする人の汗は水分量がより多く、サラッとした汗なのです。
汗臭は汗腺から、加齢臭は皮脂腺から出るものですが、加齢臭を強めてしまわないためにも、運動の機会を積極的に持ち、良い汗をかけるようにしておくことは大切です。
運動による脂肪の燃焼も、加齢臭対策になります。
また、お風呂では湯船にゆっくりと浸かって、汗をかく習慣にしましょう。
「運動の時間をなかなか取れない」「運動は苦手」・・・という方でも、お風呂は毎日入って、体をきれいにしますよね。
その時間を、汗腺を鍛えるための時間にあててみてください。
シャワーだとサッパリはしますが、汗を十分にかけず、汗腺機能を鍛えることになりません。
少しぬるめのお湯に、ゆっくりと浸かって汗をかきます。
汗腺に詰まった汚れが取り除かれたり、リラックスしてストレスが減ることもまた、加齢臭対策になります。
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この記事を読まれた方にオススメの情報5選
冬は汗が気にならない分、清潔への意識が薄まること、臭いのある汗が出やすいこと、乾燥による皮脂分泌によって、加齢臭リスクが高まる季節です。入浴や服装での工夫のほか、サプリでのサポートがおすすめです。
体臭対策に役立つとされるミョウバンは金属による複合塩であり、スーパーなどで買えます。3つの理由から加齢臭対策に役立ち、水溶液にして塗ったり、スプレーしたり、浴槽に入れるなどの使い方があります。
加齢臭は不快なほどに悪化させないこと、抑えていくことが大切です。入浴や洗濯、消臭など清潔をより意識し、加齢臭を悪化させる汗臭に注意しましょう。発生そのものを減らすには、健康を意識した生活習慣を送りましょう。
加齢臭が出やすいのは、食生活が偏りがちな人、運動不足の人、ストレスを溜めやすい人です。その他、口臭や腸内環境悪化による便臭、汗臭が出ることで、加齢臭を含めた体臭が強まっている可能性があります。
体臭ごとに臭いやすい年代や場所、臭いの性質が異なり、これが見分け方のポイントになります。加齢臭は40~50代を中心に、頭部や顔、胸、背中から、ロウソクや古本の臭いがします。生活の見直しと抗酸化力でケアしましょう。