中高年になると加齢臭が強くなるのはなぜですか？
40～50代の「中高年」と呼ばれる年代になると、加齢臭が強くなる方が増えてくるのはどうしてかというと、「加齢臭の発生要因が増加する時期だから」という理由のほか、「他の体臭が加齢臭を強めてしまうケース」が考えられます。
加齢臭は、脂肪酸と過酸化脂質が酸化反応を起こすことで発生する「ノネナール」という名前のにおい物質が原因です。
つまり、脂肪酸や過酸化脂質が蓄積し、酸化反応が盛んになるのが、中高年と呼ばれる時期であるということです。
脂肪酸や脂質は、本来生命の維持に必要な栄養ですが、栄養バランスの偏りから過剰になる場合があります。
若い年代であれば、過剰な脂質も基礎代謝や運動などで消費されていきますが、中高年になって代謝が低下すると、消費しきれなかった脂質が体内に蓄積されていきます。
仕事や家事に忙しく、ファストフードや総菜などで食事を済ませることでも、脂質の摂取量が過剰になりがちです。
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中高年時期に起こる抗酸化力の低下とは
次に「酸化」についてですが、中高年で酸化が促される理由は「抗酸化力」の低下にあります。
体に備わる抗酸化力は20代を境に低下し始め、40代で特に低下の幅が大きくなる傾向があります。
中高年の時期に抗酸化力がグッと下がることで、酸化が促されて、加齢臭が強くなるのです。
脂質や脂肪酸の蓄積、抗酸化力には個人差があり、これによって加齢臭の強弱が違ってきますが、40代頃から強まる傾向があることが分かっています。
次に、他の体臭が加齢臭を強めている可能性について考えてみましょう。
まず多いのは「汗臭」です。
本来、健康な汗には臭いがありません。
しかし、あまり汗をかかないでいると汗腺の機能がいつの間にか低下してしまい、臭いのある汗が出るようになります。
若い頃には、屋外で汗をかいて過ごす時間があっても、中高年になると、エアコンが効いた屋内で過ごす時間が多くなり、汗臭が強まりがちです。
汗臭が強くなれば、加齢臭と混ざりあって、より強い臭いに感じられてしまうのです。
中高年時期になったら加齢臭対策を
食生活や運動不足で便秘気味になることで、体臭に便臭が混じったり、雨の時期に洗濯物を室内干しすることで、衣類の雑菌が繁殖し生乾き臭がしてしまうこともあります。
中高年時期に、誰にでも起こり得る加齢臭が強くなることがないよう、「もしかして」という気持ちで体臭対策をしていきましょう。
ゆっくりと湯船に浸かり、体の臭いや雑菌を洗い流したり、洗濯用洗剤は臭い対策にいいものを選んで、完全に乾燥させます。
臭いが染み付きがちな枕などのリネン類は、こまめに洗濯するようにしてください。
偏りがちな栄養や、不規則になりがちな生活を見直し、加齢臭が強くなる要因が増えないように注意します。
中高年時期から進行する酸化は、加齢臭を起こすだけでなく、全身の健康に影響します。
酸化を対策することは加齢臭対策となり、心身の若々しさ、健康な毎日にもつながっていくのです。
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この記事を読まれた方にオススメの情報5選
においの正体はにおい物質と呼ばれる分子で、加齢臭の場合はノネナールです。ノネナールは量が増えることで悪臭になるので、脂質と酸化の抑制を心がけ、増量を防ぐことが加齢臭対策になります。
グッズを使い体の外から加齢臭を和らげる「対策」に対し、食事など生活習慣の改善から加齢臭を和らげようとする「予防」があります。臭いの発生そのものを減らすための「予防」には、継続的に取り組んでおきたいですね。
加齢臭対策で食事への配慮は欠かせず、間食にも注意する必要があります。動物性脂肪の多い洋菓子や、酸化した油分・添加物が多いスナック類は控え、ベリー類やチョコ、ナッツで抗酸化力を高めましょう。
加齢臭は不快なほどに悪化させないこと、抑えていくことが大切です。入浴や洗濯、消臭など清潔をより意識し、加齢臭を悪化させる汗臭に注意しましょう。発生そのものを減らすには、健康を意識した生活習慣を送りましょう。
加齢臭対策では、脂質を増やしやすいリノール酸を含む大豆油やコーン油は控えめにしましょう。酸化しにくいオレイン酸を含むオリーブオイルやごま油を、毎日の食卓に取り入れましょう。
