口臭を生み出している成分について

体臭相談室

知っておくべき!口臭を生み出している成分とは

苦い口臭

口臭は大きく「病的口臭」「生理的口臭」「食品由来口臭」の3つに分けられます。
それぞれの臭い成分の正体はいったい何なのか・・・?と考えてみると、一番わかりやすいのは食べた食品がそのまま臭いを放っている「食品由来口臭」ですよね。

厳密にいえば、食品由来口臭は口の臭いではなく、飲食物が原因となった臭い
臭いの強い食べ物・飲み物を摂って消化される際にその臭い成分が血液中に溶け出して、呼気として排出されています。
消化とともにじきに臭いは消えていくため、心配はありません。
そこで、ケアの必要な「病的口臭」「生理的口臭」ではどのような成分が臭っているのかを確認していきましょう。

生理的口臭のニオイ成分

生ごみ

起床時や空腹時など口のなかが渇きがちなタイミングで発生し、程度の差こそあれほとんどの人の口で臭いがちなのが「生理的口臭」です。
この臭いの構成成分として大きな割合を占めるのは「VSC=揮発性硫黄化合物」と呼ばれる揮発性ガスであり、このガスは「硫化水素」「メチルメルカプタン」「ジメチルサルファイド」といった臭い成分で構成されています。

タンパク質と嫌気性菌(酸素がないところで増える菌)が反応することで生まれるのが硫化水素で、硫黄の一種であることから温泉に漂うにおい、つまり卵が腐ったような臭いを発します。
くさいだけでなく体にとって害をなす物質なので、口臭だけでなく健康上でも問題となってきます。

同じく有害物質であり、粘膜に付着すると刺激や炎症まで引き起こしてしまう口臭成分が、メチルメルカプタンです。
こちらはキャベツの腐ったような刺激臭がします。

食べ物が分解されると不快な生ゴミ臭が発生しますが、口の中で粘膜や血球などが分解されるとき、この生ゴミ臭と同じジメチルサルファイドが発生しています。
食品由来口臭においても発生する成分であり、歯科治療では消すことができないのが特徴的です。

病的口臭のニオイ成分

病的口臭の多くは口腔内疾患に由来しています。
なかでも強い口臭の原因として疑われるのは歯周病ですが、歯周病ではメチルメルカプタンが多く発生しています。
唾液や舌苔に溶け込みやすいために自分でも味を感じられる成分で、「唾液が苦い」と感じたら歯周病を疑ったほうがいいでしょう。
トイレ臭や尿臭を構成するアンモニア成分も、歯周病の口臭に含まれています。

アンモニア成分は肝臓・腎臓の病気や糖尿病によっても発生しますし、ジメチルサルファイドの発生は肝臓の病気の方にも見られます。
糖尿病のサインのひとつとなっているのは、アセトンが含まれる口臭です。
アセトンには、VSCやアンモニア臭ほどの刺激はないものの独特の酸っぱいにおいを発します。

「もしかして?」という不安を減らすケアを

ニオイチェック

主な口臭成分を挙げていきましたが、実際の臭いは、20種類余りの成分がそれぞれ複雑に混ざりあったものです。
こうして特徴を挙げていくと、卵やキャベツの腐乱臭、生ゴミ臭に、おしっこの臭いなど、吐き気を感じる臭いばかり。
またVSCはおならにも含まれる成分です。
自分の口からそんな臭いが恒常的に出てしまっているとしたら・・・考えただけで悲しくなりますよね。
また、口臭成分が体に害までなしてしまうことは、あまり知られていないのではないでしょうか。

VSCには、ごく微量でも気になるという特徴があります。
常に嗅いでいる自分の臭いには気づけないことがほとんどなので、自分でも口臭に気づくころには、周囲の家族や友人、同僚は、かなり不快な思いを我慢している可能性が高いです。

口臭の原因はかなり解明されているので、それぞれの対策法も知られています。
自分に口臭の可能性がないかまずはチェックし、しっかりケアしていきましょう。

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