老人臭の原因と対策・・・分かりやすく徹底解説！

加齢臭と老人臭は同じ？

「最近おじいちゃん臭いとよく言われるのですが、これは加齢臭なのでしょうか？」というお電話を時々頂きます。
これは老人臭というもので、実は加齢臭とは若干異なります。

「加齢臭」と言うと中年男性、「老人臭」と言うとシルバー世代の方からする体臭を思い浮かべますが、実際のところはどう違うのでしょうか？

このページでは老人臭について、加齢臭と比較しながら、その特徴や対策についてご紹介していきます。

加齢臭と老人臭・・・それぞれ原因は？

どちらも加齢が原因となるのですが、ニオイの原因物質が違います。

加齢臭の原因となるのは、「ノネナール」という物質です。
年齢が進むと体の中で酸化反応が起こりやすくなります。
その結果、９－ヘキサデセン酸と呼ばれる脂肪酸が増加し、同時に過酸化脂質という物質も増えてきます。
９－ヘキサデセン酸と過酸化脂質とが組み合わさる事により、出来るのがノネナールです。
この一連の反応は、毛穴の根元である「皮脂線」という場所で行われます。

一方、老人臭は加齢に伴う体臭の発生の総称です。ですから、その原因も多岐にわたります。
加齢臭がさらに進んだ状態であったり、代謝の低下により体内のアンモニアが分解されないためにするアンモニア臭や、加齢による口臭、腸内の善玉菌の減少・悪玉菌の増加によるインドール・スカトールの臭い等も含まれるため、老人臭の定義は幅広く使われています。

「加齢臭＝老人臭」や「３０歳からは加齢臭で、５０歳以上だと老人臭」と言った意見もありますが、加齢による体臭の原因はいろいろあるため、一概には言えません。

ここから先は、老人臭についてもう少し深くご紹介させて頂きましょう。

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老人臭は何歳くらいから発生するのか？

お年寄り独特の臭いの老人臭、これは何歳ぐらいから発生するものでしょうか？

前述のように老人臭とは、様々なニオイの総称であり、特別に決まった定義があるわけではありません。

たとえば加齢臭がさらに進んで老人臭として自覚した場合。
加齢臭は通常40歳を過ぎたあたりから発生してきますが、欧米風の脂肪分が多い食事ばかりを摂る人の中には30代から加齢臭がする人もいます。
ですから、このような場合は30代後半～40代にかけて老人臭を自覚するということになります。

また、老人臭は、他にも体の代謝機能が落ちたためにアンモニアが分解できずに発生する臭いや、内臓機能が落ちたために発生する大便臭、口臭などもあります。
これらは、発生する年齢に開きがあります。
日ごろから偏った食生活や喫煙、運動不足などの不摂生をしていると比較的若いうちから発生することもありますが、規則正しく健康的な生活を送っている人だといくつになっても発生しないこともあります。

このように、状況や原因によって発生する年齢は違うのですが、一般的には50歳を過ぎた頃から老人臭が気になってくる人が多いと言われています。
もしかすると、「老人臭」というネーミングでそのように感じているのかも知れません。

どういう瞬間に、老人臭を自覚する？

老人臭ということで、「加齢臭相談室」に寄せられるご相談のうち、50歳以上の方のご意見をまとめてみました。

やはり多いのは、自分の老人臭に最も気づきやすいのは枕や布団などの寝具についた臭いでしょう。
寝ている間にはコップ一杯分の汗をかくと言われていますし、なかなか毎日洗えるものではないので臭いがどんどん凝縮していくからです。

次に多いのは、「周囲の人から指摘される」というパターン。
嗅覚は麻痺するものですから、なかなか自分のニオイには気が付かないものです。
もし少しでも気になるようでしたら、一番確実なのは家族などの周りの人に確認することでしょう。
気恥ずかしいかもしれませんが、周りの人も迷惑を被っている場合がありますから自分の老人臭を自覚し、きちんと対策を行っていきましょう。

ちなみにこれは少し余談になりますが・・・
あるタレントさんは、ゴルフをしていてスイングするたびに加齢臭が漂っていて、「誰の臭いだろう」と思っていたら自分の臭いだった、と言っています。
このような話、笑い話のようで、自分に置き換えてみると笑えないものですね。

老人臭の対策について

老人臭にはいろいろなものがありますから、対策方法もニオイの種類に合わせたものでなくては意味がありません。

例えば、加齢臭が強くなって老人臭となっている場合です。この場合は青臭さや脂臭さを感じると言われています。
加齢臭を消すためには、まずは体の洗い残しが起こりやすい耳の後ろから首筋にかけての部分や、顔のTゾーン、胸、わきなどをきちんと洗いましょう。
それと同時に体の中からの対策を徹底していくことが大切です。加齢臭の原因は体の中で発生している酸化反応ですから、そのメカニズムをしっかりと把握し、酸化を抑えていく必要があります。
（体の中から加齢臭を消す方法についての基本は、こちらのページで分かりやすく解説していますので、併せてご参照下さい。）

また、老人臭は体から発せられるよりも衣類から臭う方が多い場合もあります。
体から出る汗や皮脂を吸い込んだ衣類は臭いの貯蔵庫となっています。下着などの衣類はこまめに取り替えましょう。脂汚れに強い洗剤を使うのも一つの方法です。

口臭が気になる場合は、舌の上にある舌苔という白い苔状のものを優しく歯ブラシでこすって落としてあげると良いでしょう。
また、老人の口臭の場合は、歯槽膿漏が原因となっている可能性が高いですから、歯科医院に通って歯石を取り、歯周病のケアを行うことが大切です。
歯周病のケアをしっかりと行うことで、歯が抜けることが予防でき、いつまでも噛む喜びを味わうことができます。