アスタキサンチンについて

薬剤師が教える抗酸化物質 「アスタキサンチン」について

 

アスタキサンチンはビタミンEの1000倍の抗酸化力があると言われ、非常に強い抗酸化物質です。
アンチエイジングをはじめとして、成人病の対策や美白、眼精疲労の予防など、様々な良い働きがあると言われています。

ヘマトコッカス藻という植物から抽出する技術が開発され、ここ最近では様々な領域で活躍するようになりました。

アスタキサンチンの歴史

カニやエビなどの海産物に多く含まれているアスタキサンチンは、βカロテンやリコピンと同じカロテノイドで、天然の赤い色素です。
このアスタキサンチンが発見されたのは1938年、オーストリア・ドイツの生化学者リヒャルト・クーンによってです。リヒャルト・クーンは同じ年にカロテノイドの研究によってノーベル化学賞を受賞しています。
しかし、アスタキサンチン自体は、30億年もの昔、地球上に生命が誕生して光合成を行うようになると空気中に酸素が多くなり、その酸素から生物の身を守るためにすでに存在していました。
人類よりもずっと昔からアスタキサンチンは生物の役に立っていたのです。

アスタキサンチンの作用

アスタキサンチンは、その強い抗酸化力によって注目されています。
ビタミンEは抗酸化ビタミンとしてよく知られていますが、アスタキサンチンの抗酸化力はその1,000倍とも言われています。
抗酸化力とは、活性酸素を除去する力のことです。
活性酸素は私たちの体の細胞を酸化させて老化させます。また、その量が増えるとガン細胞が増殖したり動脈硬化などの成人病を引き起こしたりします。アスタキサンチンは活性酸素を除去してこれらを抑えることができます。

アスタキサンチンは美白や美肌に役立つことが分かっています。
自治医科大学の研究によると、アスタキサンチンを20週間摂取した時に目じりのしわや色素沈着がやわらぐという結果が出ました。
美白美肌効果のある栄養素としてビタミンCやビタミンEがよく知られていますが、アスタキサンチンも一緒に摂取すると、より一層実感できることが多いです。また、毛穴が小さくなったという報告もあります。

アスタキサンチンは視力低下の原因となる眼精疲労に対抗することもよく知られています。
眼精疲労が回復し、目の焦点を合わせる毛様体筋という筋肉が柔軟になることで目の調節機能が回復し、視力回復にも効果があると言われています。

また、加齢臭対策に関して、アスタキサンチンはオススメです。
その抗酸化力が高いこともさることながら、加齢臭の原因となっている過酸化脂質に対抗すると言われており、変化が期待できるのです。

アスタキサンチンを多く含む食品

アスタキサンチンは、紅鮭やオキアミ、いくら、金目鯛、毛蟹、甘海老、クルマエビと脳海産物に多く含まれています。「海の赤い色素」とも言われているのは、これが理由です。
100グラムあたりのアスタキサンチン含有量は、オキアミが3~4㎎と最も多く、その次に多いのが紅鮭で2.5~3.7㎎です。
アスタキサンチンは一日に6㎎摂取するのが良いと言われていますが、生の状態で摂取しないと分解されてしまいます。
食べ物だけで摂取するのが難しければサプリメントもうまく活用するといいでしょう。

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